当会保護犬のラッキー(コーギー♂:募集番号281)は去る11月16日午後11時過ぎに死去いたしました。享年15歳でした。
そのほぼ1か月前の10月12日朝ラッキーは食事中に昏倒。病院で検査した結果、重症筋無力症、巨大食道症の診断を受けました。 その後、元気に歩けるほどにいったんは回復したのですが、預かりボランティアの介護もむなしく11月に入ってから病状は加速度的に悪化し、ついには動物病院で息を引きとりました。
ラッキーは2011年7月に当会に保護されました。当時9歳。高齢者ご夫婦が飼えなくなって「安楽死」が選択される瀬戸際でした。 コーギーらしい魅力をたくさん備えていたこの子には、残念なことに、ごく稀ながら咬癖がありました。 お見合いに進んだことも何回かありましたが、譲渡には至りませんでした。 結局、6年以上を当会で過ごしました。 言うまでもなく保護犬に最善の家族を見つけるのが私たちの務めですから、こうして看取るのは本意ではありません。
ペットショップに展示されていたコーギーの子犬を見て「かわいい」とたちまち心を奪われた高齢のご夫婦。そのご夫婦を「いえ、残念ですが、コーギー飼育経験のないご高齢の方にはこの犬種はとても扱えませんから」と押しとどめるだけの最低限の見識がペットショップにあれば、ラッキーの一生はもっと違ったものになったはずです。私たちはそのように犬を販売する仕組みを憎みます。
ラッキーは苦痛から解き放たれて、いまは永い安息の世界にいます。 どうか安らかに眠ってください。そして――広々とした野原で思う存分駆けまわってください。本来、そこがあなたの居場所でした。
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2017年11月22日(水)
No.644
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